【看護実習に役立つ】ヘンダーソン14項目アセスメント(14)『”正常”発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる』

ヘンダーソン14項目とは？

ヘンダーソンが『看護の基本となるもの』の中で挙げた、人の基本的欲求と基本的看護の構成要素と呼ばれる14の基本的ニードの項目をいいます。

1、正常に呼吸する
2、適切に飲食する
3、あらゆる排泄経路から排泄する
4、身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する
5、睡眠と休息をとる
6、適当な衣類を選び、着脱する
7、衣類の調整と環境の調整により、体温を正常範囲に維持する
8、身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する
9、環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする
10、自分の感情、欲求、恐怖あるいは”気分”を表現して他者とコミュニケーションをもつ
11、自分の信仰に従って礼拝する
12、達成感をもたらすような仕事をする
13、遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する
14、”正常”発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる

今回は14、『”正常”発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる』について書いていこうと思います。

『”正常”発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる』のアセスメントの視点

『回復、あるいは病気の進行阻止のための、十分な健康教育を行うための意欲を持っている』とは？

• 回復に向けての学習意欲や能力を持っているか
• 治療上の指示を守ることができるか
• 健康教育が適切に行えているか　など

を考えていく必要があると思います。

人の学習能力

学習する能力は、流動性知能というものが60歳頃まで維持され、それ以降急速に低下し、結晶性知能が60歳頃まで徐々に上昇しその後緩やかに低下していきます。

流動性知能は、新しいものを学習したり覚えたりするような、経験の影響を受けることが少ない、生まれながらにしてもっている能力に左右される知能を言います。

結晶性知能は、一般的知識や判断力、理解力などで過去に習得した知識や経験をもとにして日常生活の状況に対処する能力を言います。

充足アセスメント例文

『回復、あるいは病気の進行阻止のための、十分な健康教育を行うための意欲を持っている』という状態のアセスメント例

80歳代前半と流動性知能が低下しつつある年齢であるが理解力があり、手術の必要性や治療の必要性をほぼ理解することができていると考えられる。

未充足アセスメント例文

『回復、あるいは病気の進行阻止のための、十分な健康教育を行うための意欲を持っていない』という状態のアセスメント例

統合失調症の病像の1つに病識のなさがあり、医療保護入院で本人の同意を得ることができていないことから病識が乏しいと考えられる。

現在は、発言や薬も拒否することなく内服できていることから治療内容は理解していると考えられる。

しかし、病識が乏しいため、退院後は、症状がよくなり薬物を自己調整や自己判断で薬を中断し、症状が悪化するリスクが考えられる。

どうしても書き方がわからない場合

例文を2つ紹介しましたが、担当患者さんによってアセスメント内容は違ってきます。

担当患者さんのアセスメントの書き方でわからないことがある場合は、まず先生に相談しましょう。

もし、先生には相談しにくい場合や急を要する場合には、ネットで実際に経験をつんだ看護師に相談できる『ココナラ』というサイトもあります。

実習のアセスメントや授業の質問などを受け付けている方がたくさんいるので、一度みてみてはどうでしょうか。

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