【看護実習に役立つ】肝機能低下・肝臓癌ヘンダーソンアセスメント例文

肝臓機能は?

肝臓癌についてアセスメントするときに、肝臓機能を知っておくとスムーズに考えられると思います。

血漿タンパク質の生成

アミノ酸からアルブミン、グロブリン、フィブリノゲンなどの血漿タンパク質や凝固因子をつくる。

グリコーゲンの合成と分解

血糖値が高い時ときは、グルコースをグリコーゲンに変えて肝臓内に貯蔵する。

血糖値が低いときは、グリコーゲンを分解してグルコースに変えて血液中に放出する。

解毒

有毒物質を、解毒して尿中や胆汁として腸管内に排泄する。

胆汁の生成

胆汁の主な成分・・・胆汁酸、リン脂質、コレステロール、胆汁色素

胆道がつまって胆汁が血液中にはいると黄疸がおこり、全身状態が悪化する。

貯蔵機能

血液や、鉄、ビタミン類が貯蔵されている。

肝機能が低下するとどうなる?

肝機能が低下した肝硬変では、代償性肝硬変と非代償性肝硬変があります。

代償性肝硬変

肝臓の機能がなんとか保てている状態のときには、自覚症状はないことが多い。

自覚症状があったとしても軽度で、倦怠感、食欲不振、悪心、腹部膨満、こむら返りなどがある。

非代償性肝硬変

自覚症状 腹部膨満、掻痒感、倦怠感、易疲労感、下血、吐血など
他覚症状 黄疸、肝左葉の腫大、脾臓腫大、チアノーゼ、爪の乳白色化など

 

肝臓癌患者の看護問題とは?

#腹水による腹部膨満、全身倦怠感、易疲労感などの肝硬変症状による苦痛リスク

#肝機能低下症状や治療のための活動制限

#活動制限による皮膚障害リスク

#腹水、胸水貯留による呼吸機能障害リスク

#腹水、黄疸によるボディイメージの低下リスク

#血液凝固因子生成低下による身体損傷リスク

#肝機能低下に伴う低栄養状態  など

 

肝機能低下・肝臓癌ヘンダーソンアセスメント例文

治療のための活動制限

多発性肝転移をおこしているため、血液検査データからも肝機能が低下しつつあると考えられる。

肝機能が低下すると倦怠感が症状としてあらわれる。

また、適度な活動は糖代謝を高めるが動かし過ぎると肝臓の再生と修復に必要な肝血流を保持できないため、肝機能悪化により活動が制限される可能性があると考えられる。

 

活動制限による皮膚障害リスク

骨転移により体動痛や夜間痛といった疼痛が出現する。

現在鎮痛剤使用しているが疼痛訴えあるため、疼痛コントロール不良であると考えられる。

疼痛のため寝返りをすることもできていないことに加えて、離床センサー、ミトン使用、持続点滴、膀胱留置カテーテル挿入中であり、このことからも活動制限による褥瘡などの皮膚障害リスクがあると考えられる。

 

腹水貯留による呼吸機能障害リスク

肝機能が低下すると、低アルブミン血症による膠質浸透圧の低下などにより腹水が貯留するため、腹水が横隔膜を圧迫し、呼吸機能が障害されると考えられる。

 

どうしても書き方がわからない場合

少しだけ例文を紹介しましたが、例えば担当患者さんの血液検査データなど、少し情報が違うだけでもアセスメントの内容は変わってしまいます。

担当患者さんのアセスメントの書き方でわからないことは、まず先生に相談してみましょう。

もし先生には相談しにくいという場合には、実際に経験をつんだ看護師にネットで相談できる『ココナラ』というサイトもあります。

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看護のことに関しては、看護実習のアセスメントや授業の質問などを受け付けている方などたくさんいるので、一度のぞいてみてはいかがでしょうか。

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