妊娠

【看護師が解説】妊娠による身体の大きな変化・体重はどれくらい増えるの?

妊娠とは

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妊娠とはどういう状態のことをいうのでしょうか。

まず、排卵された卵子と射精された精子がタイミングよく卵管で出会うと受精卵になります。

その受精卵が子宮内膜に着床することで、妊娠したということになります。

精子の受精能は約48〜72時間、排卵された卵子の受精能は約24時間と言われているので、妊娠するということはとても奇跡的なことです。

 

全身の変化

妊娠すると全身で様々な変化がおきてきます。

妊娠することでどのように変化していくのか、大きな身体の変化について私の経験も含めて紹介していこうと思います。

 

妊娠時の体重増加

一般的に体重は7〜12kg増加します。

しかし、妊娠前のBMIによって推奨されている体重増加量がきまっています。

BMIとは体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数をいいます。

※計算式 BMI=体重kg÷(身長m×身長m)

妊娠前のBMI 適切な体重増加量
BMI18.5未満の方(低体重) 9〜12kg
BMI18.5〜25.0未満(ふつう) 7〜12kg
BMI25.0以上(肥満) 5kg(個別対応)

この適正な体重増加量を守らないと妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクなどが高くなり、赤ちゃんにも悪影響を与えます。

私は、つわりがひどく妊娠初期に体重が6kg減りました。

妊娠7ヶ月頃までほとんどなにも食べられず体重はマイナスでしたが、後期に食欲が爆発し、一番減った体重からプラス12kgも増えました。

つわりが軽かったら私は体重が増えすぎていたかもしれません。

また、妊娠中はむくみやすく、塩分をとりすぎた次の日にはむくみによる体重増加も気になりました。

この塩分による体重増加は、適正な塩分量に減らすことで元に戻りました。

 

呼吸の変化

赤ちゃんが成長すると子宮が横隔膜や肺を押し上げてしまうので、赤ちゃんの成長とともに息切れや息苦しさを感じることがあるといいます。

多くの場合が、このような生理的な変化で起こりますが、中には重大な病気が隠れている場合もあるので、心配であれば担当の先生に相談しましょう。

私も、妊娠初期から貧血で鉄剤を飲んでいましたが、それでもすぐ息切れをしていました。

妊娠後期には本当にお腹が大きくなり、とても息苦しかったです。

 

基礎代謝の変化

赤ちゃんの代謝分に相当する8〜15%増加します。

妊娠時期ごとの必要テネルギー付加量
 妊娠週数 妊娠時の必要なエネルギー付加量
妊娠初期(〜妊娠15週) +50kcal
妊娠中期(妊娠16〜27週) +250kcal
妊娠後期(妊娠28〜39週) +450kcal

赤ちゃんが大きくなるにつれて、必要なエネルギー量も増えていきます。

昔は赤ちゃんと2人分食べなさいと言っていましたが、そこまで必要エネルギーは増えないですね。

そんなに食べすぎたら逆に赤ちゃんに悪影響が出てしまいますので、食事量には注意しましょう。

 

消化器系の変化

①便秘

妊娠すると消化管の蠕動運動は低下するので便秘になりやすいです。

妊娠後期には子宮が大きくなり腸を圧迫していくのでさらに便秘になりやすいです。

私も便秘で、先生に便秘のお薬を出してもらっていました。

※蠕動運動・・・臓器の収縮運動のことで、内容物を移動させる働きがあります。

 

②吐き気・嘔吐

胃の入り口の括約筋が緩むので胃酸の逆流による胸やけを起こしやすいです。

妊娠初期に吐き気や嘔吐することは約半数の人が経験します。

これを一般的につわりといいます。

まれにつわりがひどいと重症妊娠悪阻という診断をされます。

私も重症妊娠悪阻と診断されました。

また次回そのときの状態や症状、何が食べられたかなどを書いていこうと思っています。

 

皮膚の変化

①妊娠線

妊娠線(肉割れ)ができる事があります。

急激に体重増加したときにみられるものです。

妊娠線は妊娠6ヶ月以降からできやすいといわれています。

しかし、適正な摂取カロリーを守ること、妊娠線ケア用品などを使って保湿を心がけることで妊娠線はできにくくなります。

私は妊娠7ヶ月頃から毎日お風呂上がりにワセリンを塗っていたので妊娠線はできませんでした。

 

②乳頭、乳輪、下腹部正中線、外陰などが黒褐色に色素沈着

これは女性ホルモンの働きによって起こる変化ですが、出産後に徐々に消失します。

私も産後少しずつ色素沈着が消えていっています。

 

腎・泌尿器系の変化

胎児の成長とともに子宮が大きくなり、トイレが近くなることが多いです。

また、妊娠初期から糸球体濾過値というものが増加するため、正常な人でも検査で尿糖が陽性になることがあります。

しかし、尿糖陽性には糖尿病などの病気も考えられるため、しっかり妊婦健康診査を受けましょう。

 

妊娠週数 妊婦健診の受診の決まり
妊娠23週 4週間に1回
妊娠24週以降35週 2週間に1回
妊娠36週以降 1週間に1回

※妊婦健診は決められた間隔で受診するように推奨されています。

 

最後に

妊娠によって体に様々な変化がでてきます。

初めての赤ちゃんであれば、当然わからないことも多く、不安になることもあると思います。

そんなときはひとりで抱えこまず、家族や友達、産婦人科の先生にどんどん頼っていきましょう。



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